Open Zemi #3 Junya Inagaki "Clinicality"
2018年6月28日に行われた吉村研第3回オープンゼミでは、建築専門家集団Eurekaを共同主宰する稲垣淳哉氏をお招きし、クリニカリティ-建築の臨床性-についてお話ししていただきました。氏は、クリニカリティを語るうえで、以下の5つのテーマを上げ、ご自身のプロジェクトを現代的な建築の出来事と合わせながら、建築における臨床性について考察を展開しました 00.Accommodation(適応・調和・調節の臨床性) 01.Various(多様性、個別性に寄り添う臨床性) 02.Awareness(意識・知覚に注目し、主体性・能動性を回復する臨床的アプローチ) 03.Observation(環境と即応する臨床性) 04.Mode(様態・様相の変化に応じる臨床性) まず「00.Accommodation」では、氏が臨床性という言葉と出会うきっかけとなった「Make Alternative Space」という、都心の小さな倉庫のリノベーションのプロジェクトを例に、リノベーションがすべからく持つ臨床性について考察しました。氏は、ものの居場所から人の居場所へと変え